埼玉県鴻巣市の埼玉県川里村ふるさと館に行ってきました。
設計は相田武文氏。
積木の家など面白い作品を残していますが、その割にはあまり大規模な実作はないようで、この埼玉の田んぼのど真ん中にある建物が最大のものと見てよさそうです。
見渡す限り田んぼやビニールハウス、畑しかありません。
北埼玉の典型的な光景です。
が、そのせいでふるさと館の展望台が相当遠くからでも見えます。
もうちょっと近づいたところ。馬糞のにおいが漂う現代建築というのも相当レアなような・・・
四角い敷地に建物が規則的に並んでおり、その間にも謎の板状のものが並ぶ不思議な光景。この板状のものは一応案内板や街灯の役割があるようですが・・・
その不思議なSF的光景から、仮面ライダー龍騎のロケ地にも使われたこともあります。同番組はさいたま新都心など未来都市での撮影も多いので、恰好の場所だったかも。
敷地内には図書館、老人福祉センターなどが分散して建っています。
敷地を十字に貫く通路には門状の構造物が連続して建っています。
神社の鳥居のオマージュ?
どちらから見てもキマっており、裏側というのがありません。
どこから見ても非常に揃っています。
老人福祉センターにある謎のポール群。余った材料で作ったオブジェ?
複数の建物がズレて重なってるところが一番の撮影スポットです。
よく見ると棒状の構造物はグラデーションが施されています。
図書館のグリッドのマス目部分にもグラデーションが。
また街灯の高さも少しずつ上げ下げしています。
繰り返しに見えて単調さを避ける工夫です。
保健センター正面。屋根と壁を離すことで上昇していくイメージを強化しています。
一番のメインの建物は図書館棟です。
この棒状の構造物もやはりグラデーションがあります。
この建物だけ複数の素材や色を使い分けており、中核施設であることを示しています。
ちなみに展望台には登れませんでした。
図書館の内部です。
外観のグリッドの箱、白い板、縦列な動線が内部まで続いているのが面白いです。
天井のトップライトも面白いです。
天井の高さのわりには縦列な配置のせいでせまっ苦しい印象。その分たくさん本は置けるかもしれませんが・・・
また広い空間がないので閲覧席が少ないのが図書館として弱点だと思います。
あまり大規模建築のない人なのであまり期待していませんでしたが、空間演出はかなり面白かったです。★★