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現代アート、その嫌われる構造 桑田卓郎展「Iʼm Home, Tea Bowl」

天王洲のKOSAKU KANECHIKAにて開催中の桑田卓郎展「Iʼm Home, Tea Bowl」(2017年10月21日(土) – 12月2日(土))を見てきました。

桑田卓郎さんは写真通り、ドキツイ原色の革新的な焼き物を作っている作家さんです。またその作品がかなり大きなことも特徴のようです。

2つの部屋に大量に作品が置かれていて、案内によると30点とのことですが、もっと沢山あるような気になります。ギャラリーの個展は作品が数点、場合によっては1点のみのこともあるので、これは相当なサービスです。

 

いつもならここで気に入った作品をピックアップしていくのですが、これだけ大量に作品があるのに気に入った作品がない(笑)

おそらく僕の感性だと、桑田さんの作品は見立てができない、言い換えれば何かに例えることができない不安感が付き纏っているせいだと思います。

例えばこの作品。金のバックに凸凹で月の表面みたいですが、茶色いパーツのせいで、その印象を裏切ってます。

これもピンクから黄色へのグラデーションがきれいですが、下の台部分のせいで全体のイメージを裏切っています。

これも上の部分だけだと海洋生物みたいですが、台部分の異物感が強いです。

これは黄色と青だけだとさわやかさを演出できますが、石爆の茶色の部分が不協和音を奏でます。

 

「人々の既存の価値を変える(=裏切る)」ことはアートの役割のひとつです。なので桑田さんの作品はそれを見ごとに満たしているといえます。でも同時に「人々を楽しませる」という視点があるかは疑問です。現代アートを嫌う人の構図が分かった気分です。

 

ただ近くの女性二人がキャッキャ言って写真撮りまくってましたので、人によってはこれがきれいに見えたり、可愛く見えたりするみたいです。人って不思議ですね。

 

最後に、見立てるのが難しいといいましたが、あえて言えばこれを思い出しました。

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