• 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

建築図鑑194★ビラ・モデルナ

ビラ・モデルナに行ってきました。

 

場所は青山の超一等地で、青山通りの裏側にあります。

インスタ映え抜群の外観は素人目にもタダモノじゃないことを理解させます。

建物の内部が複雑なジグザグになっており、まるで2つに割ってできたように見えます。

昔持っていた基地に変形するオモチャを思い出しました。

これは外側がかなりアッサリしたデザインだけになおさらです。

 

この集合住宅はビラ○○というシリーズの一つで、上田氏の著作によると建築家とコラボしたかなり野心的な作品だったようです。

この建物も坂倉建築研究所の作品です。

整然と並べれば室外機すらもデザインに見えるから不思議です。

箱の連続は部屋の単位を強調するもので、集合住宅初期に「自分の家」を意識させて集住の拒絶意識を和らげる手法の一つでした。

壁から飛び出しているのは鉄筋で、清掃の際足場をかけるためにあります(現在は使わないでしょうが・・・)

坂倉氏は公開しているようですが、僕は外観のおどろおどろしさというかデザイン過剰、システマティックな感じにマッチしていると思います。

斜めに掛かった窓など、デザイナーズマンション以前のオリジナリティが光ります。

また半地下に集会所や店舗があるなど、昭和の新しい住まい方への模索も読み取れます。★

コメントを残す