東京画廊+BTAP(銀座)の榎倉康二展【2018.11.17 (sat) – 12.29 (sat)】を見てきました。
当然榎倉氏が属していたもの派との関わりも深く、彼の個展もこれで8回目だそうです。
石とかガラスとか木片を並べただけの李禹煥、菅木志雄、小清水漸らの作品に比べて廃油を使った榎倉氏の作品は見ごたえがあります。
今回の展示では1978年の第一回展示から歴代の展示を資料も含めて振り返るというものです。
1978年の展覧会で出品された作品です。
もの派の面々は得意な表現というより、特異な素材がそれぞれありますが、榎倉氏の場合は廃油。廃油を布に染み込ませた作品はその典型です。
貴重なもの派の当時の展示風景です。
有名な展覧会での展示。この頃と比べると現代美術も随分おとなしくなった?
これが第一回の展示。作品そのものに加えて、配置によって展示空間自体を作品化しているのがよく分かります。
上の今回の展示風景と比べても面白いです。
これは1995年展示の作品。
皮が張られたりして複雑化してますが、相変わらず操作は最小限です。
今回最大の作品。
壁に塗料がしみ込んでいるように見えますが、おそらく奥の黒いキャンバスから手前の白いキャンバスに塗料がしみ込んでこうなったんだとも思われます。
こうしてまとめて見るともの派も結構面白いです。
2019年にはカタログも出版されるそうなので、網羅的な資料になることを期待します。★