• 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★《米谷健+ジュリア展》 だから私は救われたい

米谷健+ジュリア「大蜘蛛伝説」

角川武蔵野ミュージアム《米谷健+ジュリア展》 だから私は救われたい【2020年11月06日[金] 〜 2021年05月31日[月]】を見てきました。

 

彼らは日本人とオーストラリア人のアーティストユニットで、環境問題を意識した作品を作っています。

米谷健+ジュリア「クリスタルパレス」
かつて茨城県北芸術祭でも展示された本作は、シャンデリアの大きさが各国の原発による発電力に比例しているというもの。

原発を使う32か国分制作したらしいです。

全部並べると圧巻でしょうね。

一番立派なシャンデリアは中国、奥は韓国です。

小さな可愛いシャンデリアは北朝鮮。北朝鮮に可愛いなんて表現を使う日が来るとは・・・

環境問題のような意識高い系は独りよがりな主張になりがちですが、彼らはそれをちゃんと美しいアート作品で表現しています。

 

米谷健+ジュリア「最後の晩餐」

長いテーブルに置かれた料理は全て塩の彫刻です。

オーストラリアのある盆地で過剰な土地開発の結果塩害がひどくなり、農業がピンチといいう状況をヒントに作られています。

米谷健+ジュリア「Dysbiotica」

微生物が集まって人の形になっています。

微生物と人間の関係に思いを馳せる意図ですが、実際人間の胎内は微生物だらけで、どこまでが自分か曖昧だそうです。

色々考えさせるという意味で意義深い展覧会でした。★

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