2018年7月23日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★★画家の世界観を追体験「桑久保 徹A Calendar for Painters Without Time Sense 1. 3. 4. 5. 7. 8」

小山登美夫ギャラリー(六本木)の桑久保 徹「A Calendar for Painters Without Time Sense 1. 3. 4. 5. 7. 8」【2018年1月20日 [土] – 2月17日 [土]】を見てきました。

過去にも集合絵のような不思議な作品を多く発表していた桑久保さんですが、新作はカレンダー形式で12枚、毎月違う画家を描くという挑戦的なシリーズです。今回は完成した6枚のみの公開です。

ジョルジュ・スーラのスタジオ

大抵真ん中に大きく代表作が描かれているため、誰の作品かはすぐ分かります。背景もスーラっぽいですが、後ろの方に現代的な橋が架かっているため、そのものではないです。どの作品も背景に関しては明確にせず、ぼかして描いているように見受けられました。

ポール・セザンヌのスタジオ

国内でも一般に人気の高い作家が選ばれているようです。脚立が置かれているのは大型作品制作のためでしょうか?

フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホのスタジオ

「星月夜」の青い夜空が眼にも楽しい作品です。私生活を犠牲にして画業にのめり込んだゴッホらしく、家具類は他の作品に比べて抑えめに見えます。

ヨハネス・フェルメールのスタジオ

真筆とされる37点全てが描かれています。明るいようで黄色すぎる空は「異界」な印象を受けます。

ジェイムズ・アンソールのスタジオ

異形の背景と空に浮かぶ絵画が作家の脳内に迷い込んだような感覚を起こさせます。

パブロ・ピカソのスタジオ

生涯に多くの作品を残しただけあって、非常に密度が高い作品です。絵画だけでなく立体作品も多く描かれています。この作品だけ灰色なのは生涯に画風が何度も変わったため、画面がうるさくならないためでしょうか?それとも画家の生涯を全て混ぜ合わせると灰色になるという見解故かもしれません。

絵画の他に、ドローイングとレコードをセットにした作品も6点展示されていました。このそれぞれの画家をイメージした音楽は公式HPで聴けます。

個人的にはゴッホのそれが一番好きです。

 

六本木のギャラリーは難解な展示が多いのですが、珍しく誰が見ても楽しい展覧会でした。誰もが知っている作家ばかりなので、友達と来ても楽しいと思います。ナンコレ度★★

 


桑久保 徹

「A Calendar for Painters Without Time Sense 1. 3. 4. 5. 7. 8」

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