映画「デヴィッド・リンチ:アートライフ」を見てきました。
デヴィット・リンチは日本では映画監督として有名で、代表作に「イレイザー・ヘッド」「エレファント・マン」「マルホランド・ドライブ」などがあります。
しかし元々彼はアーティスト志望の人物で、映画も「動く絵画」ととらえている部分があります。日本では2012年にラフォーレミュージアムにて大規模個展があったほか、2018年1月には渋谷ヒカリエでも個展がありました。
渋谷の映画館UPLINKでも彼の版画が展示されていました。
さて映画の内容ですが、彼は作品は自らの過去によって生まれると言い、彼の前半生を振り返るものになります。
尖ったBGMに合わせて沢山のアート作品が挿入されてそれらはかなり見ごたえがあるのですが・・・
ストーリーは両親が非常に仲良く幸福な家庭だったというものが主で、あの作風を思わせるものがあまりなかったのが残念です。もっとも社会的に成功するには育った家庭の円満さが必要なのでしょうが・・・
ただ青年期以降を過ごした大変治安の悪いフィラデルフィアでの近所の狂人とのエピソードなど、現実と妄想の境界があいまいになった語り口は面白かったです。
映画の話も最後の方しか出てこないので、制作秘話などが聞きたい人には肩透かしかも。リンチの熱烈なファン以外はわざわざ見に行くほどのことはないです。