六本木アートナイト2019を見てきました。
5/26、27限定の夜通しアートイベントを行うというものです。
今回で10回目を迎えるというこのイベント。
六本木ヒルズの一角では過去のアートナイトを振り返るパネル展もありました。
ただ今回のアートナイトはこれまでのように著名な芸術家がメインとして招聘されておらず、なんだか物足りなさを感じました。
去年のイベントからしてメインアーティストが3人という分担制になっていたので、その兆候はありましたが・・・
規模は大幅に縮小しましたが、作品自体は面白いものもありました。ピックアップしてみます。
毛利庭園の一角で展示されていた、著名人の風呂敷デザイン展。アーティスト以外も出品しており・・・
北野武はともかく・・・・
安部首相が出品しているのは驚きでした。
地下鉄六本木駅からヒルズに向かうエスカレーターに展示。二列に大量のリンゴが転がっています。
袋からこぼれたリンゴが転がる様子を時間を止めて再現しています。
忙しい現代人に対応した(本人が)移動式の展示ですが、警備員さんがひっきりなしに上下で注意を促しており、実際の展示はなかなか大変そう・・・
こちらは展示というより、単なる野外映画の上映ですが、面白かったのでランクインさせてみました。
今もっとも有名なストリートアーティスト、バンクシーの映画です。
といってもバンクシー本人が主役ではなく、彼を含めたストリートアーティストたちを追いかけるミスターブレインウォッシュなる人物が主人公です。
彼が映像作家からアーティストにデビューするまでを追った映画で、現代アーティストを露悪的に描いたものになっています。
六本木ヒルズの内外に展示。機械に閉じ込められた人という触れ込みでしたが、実際には通路の脇に置かれた半透明のボックス内に人物が閉じ込められているように見えるというもの。
閉じ込められている人は性別、年齢、職業などもバラバラです。
閉じ込められて脱出を図ろうとしていますが、どこか状況を楽しんでいるようにも見えます。
そのディスコミュニケーションな様子から、閉じ込められたというより次元の違う人という印象を受けました。
古くからバーなどが入居する雑居ビル街の一角に設置された作品。
コンテナ内部に作品が設置されているのかと思いきや、コンテナは単なる観客席部分で、作品は背後の建物内にあるようです。
真っ暗な中、コンテナから窓越しにビル内のレストラン空間を観るという作品で、内装にレーザー光線を当てることで、巨大都市の模型を幻視させます。
六本木という幻想の街にふさわしい作品です。
こちらもビル地下のディスコ空間を利用した作品です。
独特な空間演出の廊下を進んでいくと・・・
作品本体に辿り着きます。
10台のレーザー装置と音楽により深海を再現したとのこと。
こちらもバブル期を彷彿させる面白い作品でした。
今回はこれまで知らなかった六本木のいつもと違う側面を知ることができました。規模が縮小し、続けていくのが困難になりつつあるのかもしれませんが、どんどん新しい領域を発掘していってもらいたいです。★