• 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★こんな叫びもあっていい?「ニュウ・ムンク展」

パルコミュージアム(池袋)のニュウ・ムンク展【2018/11/02 (金)  – 2018/11/18 (日) 】を見てきました。

 

同時期に東京都美術館で行われている「ムンク展—共鳴する魂の叫び」にコラボする形の便乗企画です。

「ニュー」ではなく「ニュウ」なのは、「ニューが付くものに新しいものはない」と言われているせいでしょうか?

 

TAKCOM「breathe/feel/suffer/love」

なぜか展示されている作品のほとんどが動画でした。ムンク自身も彫刻や写真作品を作成していたので、作り得なかったコンピュータグラフィックスを活用した作品に活路を見出したのでしょうか?

本作は多数のムンクの絵をアニメーションで繋げたもの。

ムンク自身も連作を多数試みており、展覧会のたびに配置を変えることで絵画の意味を変化させていたそうです。

一枚の作品が多数に展開する本作もムンクの意向にかなうかも。絵具が流れるような動きも「叫び」をはじめとしたムンクの作風にピッタリ。

 

その次の部屋は音と映像の組み合わせです。

壁に同じような動画作品が8枚かかっています。床の丸い円に立つと音楽が聞こえてきます。

オオルタイチ「子どもとムンク」

音源はかなり豊富。本作は作者が子供のころカラオケに吹き込んだテープからサンプリングしてます。

 

JUN OSON × 窪田慎「SCEAM」

その他印象に残っているのは、色んな人が叫ぶ作品や・・・

クイックオバケ「自然、不安・死 愛」

ムンクの生涯を動画で表現した作品・・・

仲間耕平「叫び(群れ)」

一番インパクトがあったのはこちら。物凄い数の「叫び」がマグロの回遊のごとく、延々と流れています。

 

一点一点は面白い作品もあったのですが、いかんせんボリュームが少ない。同じ場所でやったウルトラセブン展との落差を考えると、やはり時代はポップカルチャーなのか・・・★

コメントを残す