横浜市の損保ジャパン日本興亜 横浜馬車道ビルを見てきました。
一見して分かる明治時代っぽい洋式建築と現代建築のハイブリット。
1922年に川崎銀行横浜支店として建てられた建築を1989年に改装したもの。
と言っても新たに建てたビルに旧ビルの石壁を貼り付けただけのなんちゃって保存建築です。ミラーガラス部分が増床階になります。
ご丁寧に隣には本物の明治建築である横浜正金銀行本店(現・神奈川県立歴史博物館)があります。
建築家のネームバリューの差なのか、差を見せつけられた形になりました。
偉い建築家の先生はこういった仕事をしたがらないもので、設計は毎度おなじみ日建設計です。
とはいえ、石を貼り付けただけであることを隠そうともしない露悪的な(?)意匠は結構面白いです。
予算に厳しい日建設計さんらしく、裏側は石の貼り付けがありません。
ネットで調べた限り、このドーム屋根は日建設計さんオリジナルみたいです。
隈研吾氏の本によると、オフィスビルの設計は組織設計事務所や、地域に根差したローカル建築家が行っていたそうです。
それを変えたのが隈氏で、氏は銀座歌舞伎座、JPタワー、ホテルロイヤルクラシック大阪など大口のリニューアル建築を手掛けています。
しかし個人的には批判されがちな腰巻ビルもデザイン次第では悪くないのでは・・・と思います。★