2018年9月26日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★都市の成り立ちを実地体験「ちばみなとのいま・そしてみらい」展

千葉県立美術館、千葉ポートタワーの「ちばみなとのいま・そしてみらい」展を見てきました。

この展覧会のために初めて千葉ポートタワーに行きました。日曜日だというのに人気も少なく、周りもあまり観光地化してません。それに千葉県という都市のランドマークにしては低すぎ、デザインも安易すぎるような・・・

平面図は写真だと正方形に見えますが、実は菱形をしています。

また4フロア以外は全て階段とエレベーターしか通っていません。

またフロアあたりの面積も東京タワーなどと比べても格段に小さくなっています。

エレベーターから外を眺めたところ。

展望台から見た千葉港。純粋な工業用の港で、大きな公園はあっても観光客の姿は少ないです。

タンクやサイロなど原料の保管庫が多く立ちます。

サイロは夜にはライトアップの他、壁面はレーザーライトショーにも利用されます。

海を眺めるレストランなどが集中している辺り。

市街地側。ポートタワーは市中心部や千葉駅から太い道路でまっすぐ結ばれており、都市軸を形成しています。

また写真右下には大高正人設計の千葉県立美術館が見えます。美術館を眺めるには絶好のスポットです。

大高氏は香川県の坂出人工土地、広島県の基町高層アパートなど未来都市的な作品で有名ですが、ここ千葉市でも県文化会館、県立中央図書館と美術館以外に市の中心部に2つも大きな作品があり、今回の展覧会の中心人物でもあります。

展覧会と言ってもタワーと美術館の一画に資料を貼っているだけの小規模なものです。

大高正人「上野計画」

その展示によると千葉市の計画は前川國男事務所での上野計画が原点にあるそうです。

千葉市では千葉公園、千葉文化の森、ポートパークの3つで三角形を形成するという計画です。実現しなかった部分も多いのですが、そこは次の横浜港で生かされました。

ポートパークの計画は大きな部分では模型通りに実現しているようです。

ポートタワーの模型。模型では福岡タワーに近いメタリックな印象ですが、実物はそこまでの効果は見せていません。

足元は千葉県をタイルで表現しています。ここも現物は現在では汚れて不明瞭になってしまってます。

さらに当初の模型も置かれていました。

断面図が正方形になってるほか、ガラスの演出も変えられています。

こちらでは1階は海洋博物館になっています。

どちらも大高氏の実直で機能的なデザインは変わりません。

 

こちらは千葉の経験を生かした大高氏の横浜港の計画です。

日本丸をけん引する計画は元々千葉のものでした。

 

さらに大高氏の仕事ではないですが、幕張新都心も紹介されていました。

歩車分離の発想は大高氏の千葉計画が元ネタです。

 

コンパクトな展示ながら千葉市の都市計画を中心にその周辺が手際よくまとまっていました。★

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