埼玉県立自然の博物館に行ってきました。
設計は前川國男氏。
この建物、前川氏の全国に建つ打ち込みタイル建築の中ではかなり小さいです。
展示空間もほとんど1階で、わずかに企画展示室が2階にあるだけです。
よって東京都美術館にあるような一筆書きが本建築では実現していないのが不満です。
建物形状は極めて明確で、向かって左手の建物は2階建てで学芸員室や企画展示室が含まれます。
右は同じ高さですが1階建てで、天井の高い展示室になっています。
また右のみ日本式の傾斜屋根で、頭頂部が欠けて凹部の側面から自然光を入れる計画になっています。
外観の特徴はそれぐらいで、ちょっと寂しいです。
この博物館のマスコット「カルカロドン メガロドン」はです。
昔この辺りは海(古秩父湾)でそのころここに生息していた古代の巨大ザメです。
博物館の入り口にはこのサメの巨大モデルが吊り下げられています。
このサメひとつで博物館はかなりインスタ映えを稼いでいると思われます。
足元には歯の展示も後ろに回り込んで記念撮影できます。
巨大な窓が気持ちいいです。
天井の採光はこんな感じです。
その他の展示も埼玉に関するものばかり。
その他の展示物も天井の高さを生かした巨大なものが多いです。
埼玉の豊かな自然を紹介した展示は結構面白いです。
杉本博司の写真であったような懐かしい感じを受ける古代の再現展示。
ローカルな展示は割と面白いのですが、都内から電車を乗り継いで来るにはちょっと展示規模が足りない感じはしました。
ちなみに博物館の前の石畳は有名らしいですが、寒いせいか人も少なく寂しい印象でした。
建築図鑑112★★★前川後期の最高傑作「埼玉県立歴史と民俗の博物館」 – 博司のナンコレ美術体験2019年4月13日 11:35 AM /
[…] 中でも埼玉県は埼玉会館と埼玉県立自然の博物館も前川氏のタイル建築となっており、ちょっとした前川王国です。 […]