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★★飯川雄大|デコレータークラブ —0人もしくは1人以上の観客に向けて

 

 

千葉市美術館飯川雄大|デコレータークラブ —0人もしくは1人以上の観客に向けて【2021年7月14日[水] – 10月3日[日]】を見てきました。

飯川氏の活動は結構好きで、2020年の横浜の展示も見に行きました。

今回は飯川氏の参加型の展覧会を初めて見れました。

展示室内外に2つの動く箱が仕掛けられており、これを動かさないと部屋に入れないという仕掛けです。

部屋を動く箱が埋め尽くしているせいで、展示物は最低限。

高層のメモが多数展示されています。

ここまではこれまでの飯川さんとある意味同じ作品です。

今回の新機軸はウインチです。

ウインチを回すことにより、室内のカバンが上下左右します。

これは飯川さんの別の作品である重い鞄との融合です。

驚きなのは千葉市美術館の外壁に吊るされた複数の鞄も連動するという仕掛けです。

「美術館全体を使った展示」というのは今やよくある常套句ですが、このように全体を使った例はないと思います。

展示室からロープが出ているところです。

にしても外壁に鞄を吊るすなんて「落ちてきたらどうするんだ!」とか言う人いそうだし、そもそも「鞄が上下して何が面白いの?」という人も出そう。実際動いているところを見ても凝視してないと分からないし。建物に対して鞄が小さすぎるのもその原因です。

こんなワケの分からないプランを通した美術館の職員こそ偉かったかもしれません。「目」の展示以来、千葉市美術館はどんどんおかしな方向に行っている気がします。いいぞもっとやれ(笑)★★

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