清里フォトアートミュージアムに行ってきました。
設計は栗生明氏。
栗生氏の建築は後期になると長崎の追悼施設とか、平等院ミュージアムとか、普通にいい空間を作るようになっていくのですが、前期はかなりキレキレの建築を作ってました。
コレはその生き残りといったところ。
入ってすぐ目につくのが巨大な赤い構造物。
裏面は緑になっており、ミュージアムショップの棚を形成しています。
これは藤江和子氏がデザインした家具なのだそうです。赤い面は椅子になっている部分もあります。
この家具(と称するモノ)が野外につきぬけている部分。
天井を貫いている部分も。
それ以外にもかなり凝った家具(?)が多く、デザイン性の高い空間を形成しています。
写真の部分はもともとレストランだった様子。
行ったときは館長の細江英公氏の展覧会をやっていました。
奥に見えるのが本を飾るショーケースです。
非常に天井が高いのは2、3階に宿泊施設があるからです。
実際にはかなり大きな建物で、旅館の1階に展示室とミュージアムショップが貼り付いているといった方が適切でしょう。
そして施設を取り巻く18の庭があるといいますが、現在は外部に面したものなど極一部にしか入れません。建物の全てが見れないのはかなり残念でした。
清里と言っても山道をぐるぐる回ったどん詰まりにある美術館で、ここも能登島や伊豆と同じく、田舎に取り残されたバブル建築と言えそうです。今からでは実現しそうにないプランだからこそ、貴重な空間です。★★