群馬県富岡市の富岡製糸場に行ってきました。
世界遺産には興味がないのですが、妻の強い要望によって旅行日程に組み込まれました。しかし世界遺産に登録されるような華やかさとはおおよそ無縁の場所で、かえって楽しめました。
1987年まで稼働していた工場を保存しつつの展示なので、ボロい建屋を壊さずにそのまま支える必要があるのがポイントです。
建屋の内部に床、天井もガラス張りの部屋をもう一つ作り、客と建屋の接触を避けながら内部を見せ、かつこの入れ子状の部屋で建屋も支えるという高等テクニックを行っているところが最も面白かったのですが、残念ながらそこは撮影禁止。
実際の生産工場内は撮影可でした。
機械自体は近代化しているためそんなに古いものではないのですが、建物も機械も同じものがずらっと並ぶ様自体がアート。
節電のためか灯りも最低限で解説も少なく、ただ構造美、機械美を見せるというスタイルは経費がない故かもしれませんがかえって基調に感じました。
敷地内は工場以外にも幹部職員の家や病院など職員の生活丸抱えの設備が整っており、明治、大正時代にタイムスリップしたかのよう。
電柱一つとってもなんだか時代がかっています。
また富岡市自体が製糸場周りが中心市街地になるらしく、一体がレトロな街並になっています。
その一角にあったステキな看板。
カニが半立体のハサミとクシを持っているという色んな意味でテクニカルな作品。
ちなみに店内は窓際で店主夫婦がめっちゃ寛いでいました。
このユルい空気感も素晴らしいです。★★