東京都国分寺市のトタンの家、チョコレートハウスに行ってきました。
国分寺の丘の上に立つ丘の上APT/兒嶋画廊というギャラリーと画廊主の自宅になっています。
ネオダダのアーティストも出入りしていたという重要スポットなのですが、あまり広告を打たないせいか知名度は低いようです。
名称通り、丘の上にあるので背景に向こう側の丘の高層住宅がよく見えます。
トタンの家の方が画廊になっています。
トタンといえば戦後の安っぽい建築材ですが、加工のしやすさから建築家の藤森照信さんの目に留まったようです。
本来粗雑なイメージを持つトタンですが、施工レベルの高さから非常にスタイリッシュに映ります。
内部はネオダダを始めとする現代アートとアフリカンアートなどが融合し不思議な空間です。
片流れの屋根がそのまま内部空間になっており、高い方がロフトになっています。
ギャラリーらしからぬ居心地の良さ(というかリビング感)です。画廊主の自宅が隣にあるので、自分がくつろげる空間を目指したのかもしれません。
チョコレートハウスは前述のとおり、画廊主の自邸です。
こちらはテーマを変えて銅板を仕上げ材に使っています。
これも加工のしやすさから選択されたのでしょうが、工事中に通りかかった小学生が「チョコレート工場」と呼んだことから命名されたそうです。
確かにトタンの家とは違った施工レベルの高さを感じるとともに、クールなトタンと違いこちらはチャーリーとチョコレート工場に出てきそうなファンタジー感も醸し出しています。
加えて丘の上というロケーションの良さ、現代美術のギャラリーという怪しさもプラスに(?)働いたのかもしれません。
銅板のヒダヒダが解けたチョコレートに見えなくもないですが、それよりも木材には出せない微妙な光沢がチョコレート然としています。★★