• 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

建築図鑑221ナンバヒップス

大阪市のナンバヒップスを見てきました。

設計は高松伸氏。

大阪の中でも特に毒気の強い道頓堀のすぐ近くに建つ建物。ディテールのない三角形の建物はいやがおうにも目立ちます。

どんどん色の変わる中心部の切り込みは当初フリーウォールが設置されていたそうですが、間もなく閉鎖。しかしアイコンとして保存されています。

近くにはドンキホーテの看板を背負う観覧車やグリコなど巨大看板群、そしてかつては高松氏自身のキリンプラザ大阪があったことを思うと、非常に大坂という土地柄を体現した現存建築です。

天空率の関係で切り込まれたと思われる身も蓋もない五角形の側面の形状ですが、裏から見ると五角形の斜面部分に水平に板状のものが伸びています。

グーグルマップで見るとこれはなんとヘリポート。どこまでも身も蓋もない造形です。

国内ではどんどんテナント撤退→閉鎖→取り壊し街道を爆進中の高松氏の商業建築ですが、この建物はなんと満室。

造形的には高松氏らしくないアッサリめですが、規模が大きくなって使いやすくなったのか、それともこれ以前の失敗から高松氏自身が学んだのか・・・

一階に入居するのがパチンコ屋というのも高松氏らしい。

民間建築としては珍しく入れる高松建築ですが、氏らしい造形に乏しいのが残念です。

コメント一覧

いまさらバブル書店?★建築図鑑300コーチャンフォー若葉台店 – 博司のナンコレ美術体験2023年1月1日 8:52 PM / 返信

[…] このイケイケぶり、高松伸氏の建築家と思いましたが、釧路が本社の本屋だといいます。ということはむしろ毛綱 毅曠氏なのか・・・ […]

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