埼玉県立近代美術館のニューヨーク・アートシーン【2019.11.14 [木] -2020.1.19 [日]】を見てきました。
滋賀県立近代美術館、高松市立美術館、国立国際美術館など戦後アメリカ美術を多く収蔵する美術館のコレクションを集めた展覧会です。
これらの美術館は1980年代高度経済成長期にオープンしたものが多く、当時細心の作品を多く収蔵しています。
気になった作品をピックアップしてみました。
カラー・フィールド・ペインティングという美術動向の中心人物らしいです。
より以前の作品であるマーク・ロスコやジャクソン・ポロックに比べてそれほど面白いとは感じませんが、この作品は色と形から太陽とか、原子力とか色んなものを彷彿させて面白いです。
アルミニウムをボロフスキー得意のマグリットのような形にくり抜いたもの。
展示ではライトを当てて壁に人型の影をつけ、そこに観覧者が入れるようになっていました。
ボロフスキーにしては珍しい作品に思えましたが、画像検索するとガラスに映り込んでいる作品が多く、実は展示環境への応答の多い作家だったようです。
キャンバスを傾けてることによって絵具を広げて描く作家さんの代表作です。
解説によると舞台の緞帳のようとのこと。
上から下向きに絵具を流したようですが、下の方が絵具の広がりが狭いところもあり、複雑な流し方をしたようです。
マーク・ロスコの代表作です。
赤いバックにより明るい赤の四角が二個、白い四角が一個描かれています。
バーネット・ニューマンもそうですが、このようなどこまでも広がっていくような茫洋とした画面はアメリカのどこまでも続く変化のない大地を表わしているそうです。
初期のアメリカ抽象画は後期に比べるといつまでも見ていられるような魅力があります。
草間彌生、河原温など、ニューヨークで生活、作成した作家さんも多く出品されていました。
タイトルも絵も爆発した感じで、いかにも日本よりニューヨークの文化にどっぷりつかったような作品です。
もっとも篠原さんの作品は初期からこんな感じだから、始めからニューヨークに水があっていたのかもしれません。
どの辺りが将軍なのかは不明。タイトルも勢いで付けたのでしょうか?
手前のヌードはウィッセルマンのいつもの描き方ですが、背景にはモディアーニの作品の模写が描かれてあり、さらに猫の写真も貼り付けられています。
異質なものを組み合わせて一つの画面を作る、ウィッセルマンの代表作です。
石膏でかたどりしてそのまま彫刻を作るシガールの作品。
台所カウンターとコーヒーセットの他、真っ赤な柱が付属するのが面白いところです。
この柱がくたびれた女性とコーヒーセットと対比しているように見えるのが面白いです。
ラウシェンバーグのコンバインアートの一点。木製のドアに段ボールを貼り付けています。
段ボールの表面はメーカーの印刷と見せかけてシルクスクリーンの版画です。
写真左の出っ張りをくちばしに見立ててバードと言っていますが、少々強引です。
なお、美術館一階のレストランも展示に合わせてハンバーガーが限定で出されています。
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