武蔵野市立吉祥寺美術館の阪本トクロウ|デイリーライブス【2021年1月9日(土)~2月28日(日)】を見てきました。
非常にシンプルな抽象画っぽい作品が気になり、トークを聞きに行きました。キーワードだと感じた①余白②光③ディフォメについて考えてみたいと思います。
阪本さんによると何も書かれていない余白が重要な意味を持っているとのこと。
この作品は非常に大胆な比率になっています。
一方で余白が多いゆえに大量生産でき、別バージョンが沢山あるとのこと。
枠のようなものを設けてる構図のものも複数ありました。
モデルは一応阪本さんの車だそうですが、家は抽象化された「如何にもありそうな家」だそうです。
これも大胆な余白ですが、団地の抽象化がメインに感じます。
電線の作品も多く、電線展にも出品しているとのこと。
これもモデルは一応地元の山梨県らしいですが、らしい風景を作ってるだけとのこと。
「光が反射している壁」を描くのが好きとのこと。
この作品はメインビジュアルに使われているだけあって、インパクトがありました。
ライトの位置や室外機の消したりしてますが、これもモデルが一応あるとのこと。
これは室内ですが、窓から自然光が入ってきていることを想定しています。
モデルは国立近代美術館の眺めのいい部屋とのこと。
始めてみたときはなぜこれを描いたのか不思議でしたが、やはり白い壁に光が反射しているのが好きなんだと思います。
日本人はディフォメが得意とのことで、阪本さんの作品は抽象画に見えても実際には具象をディフォメしたものとのこと。
これも床のタイルをディフォメしたものとのこと。
これは階段に落ちる木漏れ日を表現したもの。
個人的にもこういう光景には思い入れがあります。
これが究極のディフォメと言える作品です。
もう一作品を見ると、横断歩道のディフォメだと分かります。
少数ながら、この3つのどれにも当てはまらない作品もありました。
これははるか上空に飛行機が描かれています。
やっていることは単純に感じましたが、断端過ぎる作風には結構衝撃を受けました。★★
ちなみに代官山のアートフロントギャラリーでも阪本さんの展覧会がやっており、こちらも毛並みが違った作品が多数出品されています。