2018年9月23日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

「アートのみかた」➀1999年編

村田真さんの「アートのみかた」を読みました。

本書は村田さんがウェブサイト「art scape」に1999年から2009年までに載せた展覧会レビュー3161本のうち、1646本を再録したもの。僕自身は2007年ぐらいから展覧会を見るようになりましたが、その当時は見る量は現在に比べるとごく少量のため、ほとんどかぶりはありません。思ったより現在活躍してるアーティストと重なるのですが、それでもサイト・スペシフィックな展覧会のレビューは貴重です。

展覧会を見れば見るほど、その批評力は高まりますが、一朝一夕にはいきません。でもこの本を読めば一気に1600の展覧会を見たことになり、一種の強制進化プログラムとも言えます。せっかくなので、一年ごとに気になった展覧会・トピックを上げていきたいと思います。

 

1999年

藤浩志さんは現在も芸術祭などで活躍されていますが、おもちゃをリサイクルして作品にするワークショップを毎回やってる感じです。昔はもっと色々やってたみたいで、最近の活動は残念です。箱根彫刻の森美術館ではこの藤さんの展示と同時に森に生きるかたち展では遠藤利克さんが穴を掘って水を貯め鉄板で蓋をするという、見えない水を感じる彫刻を設置。やはり遠藤さんの作品は野外で見てこそですね。

この年、東京オペラシティアートギャラリーがオープン。こけら落としの感覚の解放はインスタレーション作品ばかりで、キレキレのセンスは初めからだったんですね。

島袋道浩さんはこの頃既にワタリウム美術館でイベントを開催していました。両者ともずっと前衛的な試みをされてて尊敬します。

若林奮さんの緑の森の一角獣座はかつて都内にあった作品です。ゴミ処理場を作らせないために土地そのものを作品化したもの。こういった地道な社会運動に関わる作家さんって今入るんですかね?

この年、昭和40年会の映画「晴れたり、曇ったり」が上映されます。時代そのものが会田誠的空気だったんでしょうか?

戦後美術を読み直す 吉仲 太造展。次々に作品のスタイルが変わるのに、全部暗いという稀有な作家です。開催は渋谷区立松濤美術館。昔から独走してたんですね。設計者の白井晟一さんも満足してるかも。

国立代々木競技場サヴァイヴァル・リサーチ・ラボラトリーズのパフォーマンス。世紀末感溢れています。SF版北斗の拳って感じ。

 

次回も2000年以降の展覧会をレビューしていきたいと思います。ナンコレ度★

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