2018年6月19日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

アーティストの多様な表現を見る「アートの入り口  ヨーロッパ編」

河内タカ氏の《アートの入り口 美しいもの、世界の歩き方[ヨーロッパ編]》を読みました。

 

この本はキュリエーターや編集を手掛ける河内氏のアート体験をベースに書かれています。そのため現地訪問の話が多く、アーティストの聖地巡礼の側面があります。

南フランスにあるマティスのチャペル

南仏ヴァンスにあるチャペル。晩年のマティスが内装装飾の全てを手掛ける。

モネが自ら最高傑作だとするジヴェルニーの庭

パリにほど近いモネのジヴェルニーの庭。ここで43歳から86歳までモネは絵を描きながら庭いじりをしていた。

セザンヌが執拗に描いたサント=ヴィクトワール山

ポンピドゥーセンターにあるアトリエ・ブラクーシなどのことが書かれています。

 

後半ではアーティストの美術館に行くだけでは分からない作品世界の広がりについても書かれています。

例えばフェルナン・レジェの映画「バレエ・メカニック」

ピエロ・マンゾーニの自らの糞を缶詰にして同じ重さの金の重量で売ったという「アーティストの糞」

 

ヤニス・クネリスの駐車場に生きた馬を繋いで展示した「無題(十二頭の馬)」

ヨーゼフ・ボイスがネイティブアメリカンへのリスペクトを示した、一週間アメリカに行ってコヨーテのみとコミュニケーションを取って帰国した「私はアメリカが好き、アメリカも私が好き」

 

 ギルバート&ジョージの顔と手にメタリックシルバーを塗ってギャラリーで歌い続ける「リヴィング・スカルプチュア」などなど

面白いエピソードや作品が多数紹介されています。アートに詳しい人には食い足りないでしょうが、美術館に行っても作品の良さがよく分からなかった!という人にはお勧めです。

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