10月28日、29日開催の生きた建築フィスティバル大阪2017(通称イケフェス)。建築のイベントは数あれど、建築家サイドではなくビルのオーナーサイドから話を聞けるイベントはそうないと思います。ビルの歴史を知ることはデザインの素晴らしさばかりが語られがちな建築保存運動に一石を投じる意味でも重要です。ここでは僕が特に気になった建物を紹介していきたいと思います。中にはイケフェスとは関係ないものもありますが、そこは外見だけでも一見の価値ありと判断し掲載しました。

★西長堀アパート

大山顕氏の「団地さん」でもっとも衝撃を受けた作品です。旧住宅公団が晴海高層アパートと同時期にもっとも最初に建てたアパートだそうで、まだ形式化されてないせいか実験精神に溢れています。遠目にはスリットにしか見えないファザードがよく見ると窓だったりして、昨日度外視のデザインが凄すぎです。特撮映画に出てほしい面構えです。

 

★OMMビル

これが69年竣工とは信じられません。ミラーガラスの使い方は梅田スカイビルに匹敵します。高さ制限があったころのマンモスビルですが、巨大さが逆に風景に溶けませる効果を生んでいます。近頃はリバーサイドをうまく取り込んだ建物も少なくなってきたので貴重な存在です。

★NTT西日本土佐堀ビル

これも川の対岸から見られることを意識したデザインです。低・中・高層部でそれぞれ角度を微妙につけており、それだけで建物がロボットめいて見えるから不思議です。室外機すらデザインに取り込んでいるように見えます。

 

★マヅラ

万博開催の70年に開業していて、当時のハイテンションぶりを今に伝える貴重なお店です。ソファ、椅子、テーブル、照明など丸を強く意識したデザインがレトロフューチャーを感じさせます。

 

 

★御堂筋ダイビル

ステンレスのメタリックな魅力一点押しの力強いデザインです。竣工の64年当時はステンレスは車、電車、飛行機などに使われた最先端のデザイン。それらが古くなっても建物はどこか未来を感じさせるから不思議です。当時はビル内もマツダのショールーム。建築と製品が一体となっていた時代でした。内装や塔屋までステンレスです。SF映画に使えそうです。

 

★純喫茶アメリカン

壁に岡本太郎デザインの彫刻みたいなのがついていて、只者じゃない雰囲気の純喫茶です。これがまだ営業しているというのが奇跡ですね。

ナンコレ度★★★★