• 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

何がグンマ文化を支えているのか?「d design travel GUNMA」

渋谷のd 47 MUSEUMで開催中のd design travel GUNMA EXHIBITION」

場所はヒカリエの8階。他にも複数のギャラリーが入居してますし、エスカレーター前のスペースではトークイベントなどもよく開催されます。

 

D&DEPARTMENTはロングライフデザインの商品を扱うショップ。県ごとに工夫を凝らした店舗デザインも特徴です。

大通りから一本入ったところにひっそり建つD&DEPARTMENT福岡店。何故か建物のファザードが剥ぎ取られている。1階はコム・デ・ギャルソン

 

ここ渋谷ではショップとともに、D&DEPARTMENTが出している「d design travel」の内容に沿った展示を「d MUSEUM」で展開しています。最新刊は群馬県なので、今回は群馬の展示です。

 

さて、僕のイメージでは群馬といえば群馬県ディス漫画「お前はまだグンマを知らない」です。

井田ヒロト「お前はまだグンマを知らない」より

実際群馬県も同漫画を観光キャンペーンに利用しています。今回の展示でこの自虐ネタをどこまで覆せるかが見ものです。

「d travel」のトップバッターは各県大抵美術館などの文化施設が努めますが、今回はアントニン・レーモンド氏の代表作である群馬音楽センターでした。

チェコ系アメリカ人のアントニン・レーモンドはキャリアのほとんどを一貫して日本で活動。西洋と日本のいいとこどりなモダン建築を数多く手がけました。

この音楽センターも折れ板構造は西洋の合理主義ですが、外観は屏風のようにも、生物のようにも見えますね。

 

他にも群馬の粉もの文化が紹介されたり、

地元の特産品が紹介されたりしてましたが・・・

 

どうもインパクトに欠けました。思うに「d travelシリーズ」も折り返し地点。美術館、喫茶店、郷土料理、地元文化人など「d tavel的価値観」が出来上がってしまい、受け手がいまいち驚かなくなってしまったようです。

「グンマを知らない」で強烈プッシュされてる焼き団子Tシャツには笑いましたが。団子のテカり具合がクオリティ高すぎます。

そんな中ひとり気炎を吐いていたのがこちら、るなぱあくです。

「るなぱあく」は1954年開園の前橋市の遊園地。入場無料、のりものは1回10円50円があります。

キャッチコピーは「にっぽんいち なつかしい ゆうえんち」ですが、僕が子供の頃には既に遊園地はもっと大型化してました。写真を見ると小さい遊園地というより、遊園地のミニチュアといった感じ。しかも遊具の状態は非常にいいです。

 

群馬のアートの方ばかり目がいってましたが、貴重な発見ができた展覧会でした。

 

 

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