森美術館(六本木)の「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」【2018.4.25(水)~ 9.17(月)】を見てきました。
丹下健三の自邸の巨大模型や・・・
千利休の茶室の実物大体験など、最近建築展ではやりの体験型展示が複数ありましたが・・・
テーマが大きすぎて「色々あったけど印象に残るものはない」という感じでした。
雑誌や書籍の研究成果の紹介も多く、非常に玄人向けの展覧会という印象です。
各建築の評価も定まっているものをなぞっているだけということが多く、新味に欠けました。いわゆる「帝冠建築」をまっとうに評価してるのが新しいぐらいです。
若手建築家の作品も多少紹介されており、このあたりは非常に良かったです。
福祉や高齢化社会に対応した建築で、展示も建築というより地域コミュニティの形成を紹介するのが主でした。
もっとも良かったのはこちらの作品。スケールをテーマに歴代の名建築を紹介しています。
映像の中に入って空間を体験できる作りです。
部分的に良い点もありましたが、全体として玄人向けの仰々しい展覧会でした。テーマの「建築の日本」も「あれもこれも日本」という展示内容で、おそらく見た人は混乱されるのではないでしょうか?壁に書かれている建築家の名セリフみたいなのも一般のお客さんは必要ないと思います。建築マニアの自己満足に思えます。★