特にサナトリウム(つまり療養所のこと)については病室の一室をアアルトデザインの家具を用いて再現するなど、力を入れて紹介していたのですが・・・
建物全体の紹介があまりないので、イマイチどのような建物なのか伝わりませんでした。上質の写真作品などを使って建築の素晴らしさを伝えようとしているのですが、一部にフォーカスし過ぎ、理想化し過ぎに感じました。無菌室的な清潔感を覚えます。
フェルナン・レジェやジャン・アルプなどアート作品とのコラボも予想通りにキレイにハマり過ぎており、何も予想外のことが起きないという人工的な平和さを感じます。
その他、家具の展示はかなり力が入っていました。アアルトの家具は素朴で値段もお手軽なのは好感が持てます。ただiittala他の露骨な企業とのタイアップには閉口しましたが。なぜ交通費と入場料を払ってまでIKEAのショールームに入らなくてはならないのか・・・
後半の展示ではニューヨーク万国博覧会フィンランド館の特集展示が良かったです。写真から空間をCG動画で再現しており、唯一建物全体を把握できた展示でした。
後半の展示ではいくつは面白そうな建物はあったのですが、はやり全体像は掴みにくかったです。
全くつまらない展覧会というわけではないですが、都内から時間とお金をかけて観に行くには少々厳しいと感じました。