2018年5月25日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

夢を失った現代建築の「最先端」「en[縁]:アート・オブ・ネクサス」

TOTOギャラリー・間(六本木)の「en[縁]:アート・オブ・ネクサス――第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館帰国展」【2018年1月24日(水)~ 3月18日(日)】を見てきました。

第15回ヴェネチア・ビエンナーレ 日本館

ヴェネチアでの建築展の様子を紹介するものです。

特徴としては1975年以降に生まれた若手の建築家を紹介していること。そのせいか全ての作品が戸建て、もしくは小規模な集合住宅でした。

建築展ではお馴染みの西田司+中川エリカの集合住宅をはじめ、

成瀬・猪熊建築設計事務所「LT城西」

様々な形で理想の生活を求めた住宅が紹介されているのですが・・・

西田司+中川エリカ

若手の建築展のはずなのに、どこかで見たような既存のアイデアがほとんどでした。部屋を立体的に配置とか、やたらスカスカの家とか、前世紀から全く変わっていません。

増田信吾+大坪克亘「躯体の窓」

2階建てなのに3階分窓がある「躯体の窓」と、

レビ研究所「15Aの家」

2階をまるごと減築して省エネに努めた「15A(アンペア)の家」がちょっと面白かったぐらいです。

 

かつての高度経済成長期やバブル期にはあらゆる大仰なアイデアや奇抜な発想がウケ、ときには実現したものですが、今や建築家も社会全般も安全策に走り、個々人の小さな夢を実現することのみを考えるようになったということでしょうか。今回の日本館の形状もかつての吉阪隆正のものとダブります。アイデアが縮小再生産され続ける現状は何とかならないものでしょうか?


en[縁]:アート・オブ・ネクサス
――第15 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館帰国展
会期:2018年1月24日(水)~ 3月18日(日)
開館時間:11:00~18:00
休館日:月曜、祝日 ただし2月11日(日・祝)は開館
入場料:無料
会場:TOTO ギャラリー・間

コメントを残す