佐藤美術館(新宿)の 「新収蔵品展~山本冬彦氏からの寄贈を受けて~」【2018年1月12日(金)~2月25日(日)】を見てきました。
サラリーマンコレクターとして有名な山本冬彦氏。もっとも東大法学部卒業でエリート街道まっしぐらな人なので、一般のサラリーマンのイメージからはかけ離れています。
それはそうと、コレクション自体はある意味ではサラリーマンらしい。同時にコレクションの特色のようなものが見えてきます。
➀自宅に飾ることを前提にしているせいか、ほとんどの作品が小~中規模サイズ
②あまり知られていない作家が多い。これは銀座の画廊で作品を買い求めているせいでしょう。今日日銀座の画廊には世界的なアーティストは皆無です。コレクションの中で銀座の外で見れる作家は三瀬夏之介、山本太郎、舟越桂ぐらいではないでしょうか?でもこれらの作家も小品なので、普通の美術館で見る作品より劣る気がします。
③とはいえ悪いことばかりではなく、山本氏の趣味と思われますが、抽象画より具象画が多く、また幻想的で素人でも面白さが分かる作品が多いです。松崎和実さんのガラスにエイが貼り付いた作品などはなかなかに奇想です。
コレクションがどのくらい値上がりしたのかは不明ですし、銀座の画家を買い支えることもどれだけ意味があるのかも疑問ですが、一人のコレクターが生涯かけて集めた作品を一堂に見るのは、趣味が違う作品でも結構面白いです。ナンコレ度★
展覧会名: 「新収蔵品展~山本冬彦氏からの寄贈を受けて~」
会場:佐藤美術館
会期: 2018年1月12日(金)~2月25日(日)
入場料: 一般600円 学生400円 中学生以下無料
休館日: 月曜日*但し、2月12日(月・振休)は開館、翌2月13日(火)は休館
開館時間: 午前10:00~午後5:00(金曜のみ~午後7:00まで)
出品作品: 日本画37点、油画版画立体13点 計50点 *その他、特別展示として、コレクターK氏より寄託の日本画大作3点を展示