東京画廊+BTAP(銀座)の一柳慧、近藤高弘「消滅」【2018.5.12 (sat) – 6.23 (sat)】を見てきました。
東京画廊は「もの派」など日本で最も早く現代美術を紹介したギャラリーです。その最初期から付き合いのある現代音楽家、一柳慧さんと、陶芸家の近藤高弘さんのコラボ展示です。
会場には木の箱に入った割れた器と楽譜が展示され、さらに音楽が掛かっています。
会場での記録映像と、ギャラリストの解説によると、一柳さん作曲の音楽に合わせろくろを回し、それを焼かずにそのまま木の箱において水をかけ、器を割っていく、というパフォーマンス作品だそうです。
ちなみに一柳さんは普段はこのような五線譜に作曲はしないそうです。今回バイオニストのために五線譜になってますがそれでもそのまま演奏できないところがあるらしく、そこは演奏者の「その時の気分」で弾いていいそうです。
こちらが一柳さんの普段の楽譜。荒川修作さんの初期の版画のような暗号めいた文字や図が並んでいます。
壁に展示されているのは釉を使った詩作品です。
解説によると日本独特のものの儚さを受け入れる思想を表しているそうです。西洋にはウケがよく、この作品もセットで初日にヨーロッパの個人コレクターが購入していったそうです。
音楽と陶芸を合わせたド直球の空間インスタレーションで、好きな人にはたまりません。★