2019年4月18日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

100年の時を超えて★★「荒木悠展 : LE SOUVENIR DU JAPON ニッポンノミヤゲ」

資生堂ギャラリー(銀座)の荒木悠展 : LE SOUVENIR DU JAPON ニッポンノミヤゲ

【2019年4月3日(水)~6月23日(日)】を見てきました。

タイトルから日本の土産物を展示するのかと思いましたが、どうも土産話のことのようです。

展覧会の元ネタになっているのは約100年前にフランス人によって書かれた紀行文「秋の日本」です。

この文章を今の日本で再現(?)しようとした4本の映像作品が展示されています。

荒木悠「舞踏会」

大画面で鑑賞できるのは本書に収録されている舞踏会の再現映像ですが、なぜか男女がお互い自撮り棒を構えたまま踊っています。

荒木悠「舞踏会」

100年前と比べ、記録が非常に手軽になったということでしょうか?

 

こちらより気になったのは「清水寺」「日光」「江戸」の3つの作品です。

 

荒木悠「江戸」

荒木さんは100年前とのズレを表現したかったのかもしれませんが、むしろ100年の時を超えた完全再現が目立ちました。

荒木悠「江戸」

たとえば東京のみすぼらしさを表した文章は・・・

現代の外国人作家の余計なおせっかいと全く同様です。

荒木悠「江戸」

電車などの交通インフラやランドマークなど、100年前と共通のものも多く登場します。

荒木悠「江戸」

しかし新しい建物もあまり違和感なく紀行文に溶け込んでいます。

 

荒木悠「聖なる都・京都」

京都の描写では清水寺そのものよりも参道のお土産屋さんの売り物が100年間全く変わっていないことにオドロキ。

神像(仏像)のフィギュアを売るという現象は日本特有のものなのかもしれません。

荒木悠「聖なる都・京都」

また外国人から見てよくわからないシロモノが当時から売られていたようです。

まあ日本人が見ても分からないことも多いですが・・・

 

荒木悠「日光霊山」

日光霊山ではロティが自国の文化を振り返る部分で東武ワールドスクウェアの映像が

利用されていました。

 

荒木さんのユーモアセンスが光る展覧会でした。映像作品は鑑賞者が足早に立ち去ってしまうことが多いのですが、今回は皆見入ってました。★★

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