21_21 DESIGN SIGHT(六本木)の虫展 −デザインのお手本−【 2019年7月19日 (金) – 2019年11月 4日 (月)】を見てきました。
虫好きで知られる 養老孟司氏企画だけあって、2018年の国立科学博物館の「昆虫展」にはない遊びが随所に見られました。
特に面白かった展示をピックアップしてみました。
トビゲラは周囲の落ち葉、枝、石などから巣を作り、巣の外観は種によって大きく異なります。
それぞれ進化の過程で獲得した形なのでしょうが、人間が見るとどんな合理性があるのか全く分からない不思議な形をしています。
虫の跳躍と飛翔をひたすら集めた作品。これ以外にも虫の羽根の収納の様子に着目した作品もあり、虫の飛ぶ姿は子供も魅力を感じる部分なのだと思います。
21_21の床にひっくり返されたカブトムシ。固いコンクリートの床では起き上がることができないカブトムシですが、色々なものを近くに置いて、それを使って起き上がれるか実験しています。
うちわ、ビニール紐、割りばしなど十数種のもので実験したところ、①脚が床側につくか、②捕まるものがある程度の大きさや重さがあればその質量を使って起き上がることができるようです。自分で起き上がれないなんて不便に感じますが、自然界ではとっかかりのない平板なコンクリートなんてないので、これも人類の犠牲者といえるかも?
ゾウムシは子供には人気のある虫ではありませんが、非常に種類が多く、多様性があって自然界では非常に成功している種です。
そんなゾウムシの多様性を視覚的に体験できる企画です。細いものや丸いもの、地味なものや派手なものなど・・・
一番面白かったのは縦じまと横じまでしょうか。
また予想されるゾウムシ全体の種のうち発見され名前が付いているのはごく一部です。山積みされたラベルのうち、上の方の字が書いてあるのが特定された種です。
なのでこんな変な種類が見つかるかも?
700倍のゾウムシです。
この毛は滑り止めとかに役立つのでしょうか?どうせならゴキブリ700倍とかにすると面白かったかも?
最近の21_21の展示では定番になった感がある、大画面ミュージッククリップです。
4つの面を使って高画質な昆虫の写真を次々に映し出しています。
ツノゼミなど面白い形のものが多いですが、3画面を使ったカマキリのどアップなどは是非近づいて見てほしいです。
21_21の展示はテーマがブレブレで何が言いたいのかよくわからない展示も多いのですが、今回は当たりです。ミュージアムショップもキレてます。★★