今回は大阪マーチャン・ダイズマート(OMM)(竹中工務店・設計)に注目してみたいと思います。
竣工当時は西日本最高だった78mという高さも現在では埋もれてしまいます。しかしその幅における巨大さは健在で、遠くからでも極めて視認性が高いです。
その視認性を高めているのが全面カーテンウォールのデザインです。水の都大阪は東京に比べてリバーサイドの優れた建物が多いですが、本作もその一つです。
しかし竣工当初はプレキャスト・コンクリートの普通の外観でした。その後1989年の改装によって現在の姿になりました。
カーテンウォールになった以外は細部のデザインや内装もかなり当時のものが保たれています。
ビルの名前の由来は竹中工務店主導で卸売会社を一か所に集めて効率化を図ろうとしたためで、当時は先進的な立体卸売市場でした。
現在は卸売会社減少に伴い、多くは一般会社が入居してます。
卸売は減りましたが、巨大オフィスビルというアイデアは先進的で、本物件が現在もそのまま利用されている所以です。
建物のロゴやサインもすっきりまとまっています。
シンプルな内観も竣工当初の雰囲気を残しています。
ビルの落ち着いた、そして当時は未来的なデザインにあったパブリックアート。
低層部の商業施設もよく残されています。今となっては東京では見れないちょっと懐かしい風景です。
「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪2017」で限定公開された西スカイガーデン。
あいにくの天気でしたが、大阪のスカイラインやリバーサイドを観察するには優れた場所だと思います。
1969年竣工とは思えない未来的なデザインが魅力です。ごちゃごちゃしてないスッキリとしたデザインは現代建築にはない魅力です。大阪も梅田や難波には細心のビル群がありますので、それらとデザインを比べても面白いと思います。★★
建築図鑑218★クリスタルタワー – 博司のナンコレ美術体験2021年10月10日 11:27 AM /
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