小野木学さんは人生の半分を練馬区で過ごした人で、練馬区立美術館の最も所蔵点数の多い画家でもあります。絵本のイラスト担当の仕事が多いのですが、純粋絵画や版画の仕事も面白く、見ごたえがありました。
絵画作品は当時流行したと思われるシュルレアリスム系ですが、のちに絵本にもなっている形の面白さが既に現れています。
版画作品もやはり形の面白さを引き立てるとともに、不思議な冷たさが魅力的です。
絵本そのものも中が見れるように置かれていたのですが、「もずのこども」
はカッコウの子供を育てるもずの夫婦の話です。カッコウは他種の鳥の巣に卵を産みつけ、子育てをさせる托卵という性質を持ちます。本来のモズの子を死に追いやるエゴイストのカッコウのヒナの話は明確なハッピーエンドも勧善懲悪もなく、ある種子供向けの作品としては異色です。小野木さんの作品はこのような一種寂しさと伴う原作が多いのが特徴と見受けられました。
一室だけの小企画展ですが、無料で小野木さんの絵本と絵画、版画が楽しめるお得な展覧会です。ナンコレ度★
小野木学 絵本原画展 ぼくの中のコドモ
会 期 2017年11月26日(日)~2018年2月11日(日)
休館日 月曜日 *ただし、1月8日(月・祝)は開館、翌9日(火)は休館。
年末年始(12月29日~1月3日)
開館時間 午前10時~午後6時 *入館は午後5時30分まで
観覧料 無料
会 場 練馬区立美術館 2階展示室
★Re construction 再構築 – 博司のナンコレ美術体験2020年9月14日 7:08 PM /
[…] 壁には小野木学さんの作品が大量に掛かっています。 […]