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post truthはカニバリズム?「uuuurrrraaaauuuunnnnyyyy」展

麻布のSNOW Contemporaryで開催中のurauny「uuuurrrraaaauuuunnnnyyyy」(2017年017年10/6-11/4)を見てきました。

ちなみに場所はごく普通の雑居ビルの一室です。アートコンプレックスが増えてきた昨今にしては普通すぎて気づきにくいです。

展覧会のタイトル「uuuurrrraaaauuuunnnnyyyy」はurauny氏が中心に4人でコラボ企画を組んだから文字がダブっているとのことですが、タイプミスにしか見えません。

urauny氏はインターネットが普及しますます視覚と聴覚に変調する社会情勢に対して、残りの感覚(嗅覚、味覚、触覚)を活用して新たな情報伝達ができないか?ということを考えています。

会場で会って話しましたが、しきりにpost truthという言葉を使っていました。ネットによって瞬時に情報が伝達される中で、見過ごされている真実があるのではないか?という考え方です。

今回は主に味覚に着目した展覧会ですが、入り口すぐの販売リストからして不穏な感じです。

会場にはアメフト選手のポスター(といっても写真を引き伸ばしただけ)の上に倒れたショーケースが置かれています。

ここは未来の人体を味覚で味わう電子タバコの販売所で、ショーケースの手前にはトレンドの銘柄が、奥には在庫がタブついた銘柄が置かれています。アメフト選手の手にあるスピーカーからはトレンドの銘柄をイメージした音楽が流れます。

遠目にはジャガイモにも見えますが、近くで見ると人体の肉片に電子タバコが突き刺さっているのが分かります。しかも皮膚の色違いや人毛、皮膚病を再現したものまであります。

デストピアやカニバリズムに通じる不気味なイメージです。僕は昔見たデヴィッド・クローネンバーグ監督の映画「イグジステンズ」を思い出しました。

映画「イグジステンズ」より。骨でできた銃をはじめ、有機物と無機物が融合した数々のガジェットが登場する。

こちらは人間電子タバコの販売パッケージ。会場ではタバコを一銘柄だけ味わうこともできます。あまり味はしませんでしたが(笑)

urauny氏によると、人間タバコの味は人の過去の記憶を刺激するため、人によって全く異なるそうです。人を味覚で味わうことで、言葉で表せない情報も瞬時に受け渡しできるのではないか?というのが彼の意図です。

 

インターネットミュージアムの普及しつつある昨今では珍しく、会場に足を運ばないと文字通り味わえない展覧会の登場です。とはいえグロ嫌いな人には絶対おすすめできない展覧会ではありますが・・・ナンコレ度★★★

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