ギャラリイK(銀座)の「葉緑素為吉の、質問があります Vol.10」【2018年 2月12日(月)~17日(土)】を見てきました。
中に入ると椅子と、壁に謎のラインが貼ってあるだけで他には何もありません。
しばらくするとズタ袋で全身を覆った人物が現れ、対話を仕掛けます。
調べるとこの葉緑素さんという人物は、これまでも同じような対話型のパフォーマンスを行ってきた人のようです。
今回そのテーマはベーシックインカムについて。グラフは上からAI、知的労働、肉体労働、事務労働をそれぞれ示し、右に行くに連れて未来に向かいます。将来大半の仕事がAIに置き換わったときに、人間は如何に生きればいいか、という問いかけです。
ただ議論の内容は一般教養レベルにとどまっており、やや不満を感じます。同様の対話アートは過去にも行われており、有名どころではヨーゼフ・ボイスが日本で行ったものがあります。このような観客を巻き込み、考えさせる作品はもっと増えてもいいと思うし、直接的にアーティストが介入する試みは応援したいですが、アーティストにはもっと深い思索を基にした作品作りを要求したいところです。★