2019年5月27日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

建築図鑑125★電車を飲み込むナマコ「新白島駅」

広島市のアストラムライン新白島駅を見てきました。

設計はシーラカンス(小嶋一浩)

 

アストラムラインは広島市の北西部と中心部を結ぶ通勤列車であり、新白島駅はJR山陽本線と接続する駅です。2015年開業の新しい駅です。

市街地は地下を走っていますが、住宅地は地上を走っており、新白島駅はその地上に出る位置にある駅です。

そのため、駅の形状は地下から電車が出てくるトンネルの形状をそのまま使った分かりやすいものになっています。

ただし列車はトンネルの両脇を走っており、本当にトンネルから出てくるわけではありません。

近くで見ると窓の縁取りの形状から、吸盤のついたタコの足みたいに見えます。

とはいえ、全体の形状はナマコを思わせますね。ぬめっとした感じがしますし。

 

駅正面部分。ホーム自体は地下にあるので、地上に出てるのは改札だけです。

トンネルの反対側から地下に降りていく人を見下ろせます。

トンネルの脇に開口部があり、この駅で降りる人とJRに乗り換える人と明確に動線が分かれています。

ここも有機的なデザインになっています。

穴はランダムに空いているように見えて、向こう側に視線が抜けるように計算されて空けられています。

 

道路を挟んでトンネルの先端部分。

こちらは非常口として活用されているようです。

 

JR駅との接続部分です。

屋根が緑化されています。

JRと違って新しい交通機関だけにかなり自由な設計ができたようです。

小嶋氏はシステマティックな設計で有名ですが、本作では生物学的なでデザインが楽しいです。★

 

因みに写真の奥に映っているのは大高正人氏設計の基町高層アパート、近くに原広司氏設計の基町高等学校もあり、ちょっとした現代建築ラッシュになっています。

 

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