江戸東京たてもの園(小金井市)の東京150年記念 「看板建築展」【平成30年3月20日(火) ~7月8日(日)】を見てきました。
看板建築とは建築史家にして建築家の藤森照信氏が提唱した建築様式で、大正の関東大震災後の復興で急速に広まりました。
展覧会では各地から移築された看板建築の実物とともに、模型などを用いてその特徴を解説しています。
看板建築の特徴は次のようにまとめられます。
復興時の区画整理により短冊状の土地が多く発生したので、その空間を目いっぱい生かした建物が多いです。
正面は空間を最大限使うため軒の出がなくなり平坦になります。一方木造三階建てが禁止されたことの配慮から、3階部分が後ろに下がっています。こうすることで3階部分は屋根裏部屋と言い逃れができたそうです。
建物自体は木造ですが、震災の火災の教訓から表面はモルタル仕上げや銅板貼りでした。また商店は目立つことで売り上げが上がると考えていたことから、現場職人や画家のアイデアにより一点物の奇抜なデザインのが多く生まれました。
僕自体は看板建築にはそれほど魅力を感じませんでしたが、一時代のほっておくと無くなってしまうデザインに光を当て、保存運動に発展させた藤森氏の功績は大だとは思います。
看板建築展