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ボリューム不足★「これまでの企画展みんな見せます!前期/岡本太郎・縄文から現代へ」

 

川崎市岡本太郎美術館岡本太郎美術館20周年記念展 これまでの企画展みんな見せます!前期/岡本太郎・縄文から現代へ【2019年7月13日(土)~10月14日(月・祝)】を見てきました。

 

岡本太郎美術館の企画展は個性的なものが多く、しかも巡回もしないのでそれらを振り返るというのは非常に貴重な機会です。

 

ただ常設展示室が工事中なのでいつもの太郎作品も企画展示室に流入しており、大量の企画展を振り返るには尺が足りないのは残念です。

(右上から時計回りに)ピエト・モンドリアン「コンポジション」ハンス・アルプ「コンポジション」ソニア・ドローネー=テルク「リズムー色彩No.816」テオ・ファン・ドゥースブルフ「コンポジション」

それでも雰囲気ぐらいは想像できるかもしれません。「岡本太郎とパリの仲間たち」という企画展ではかつて太郎が影響を受けたという作家たちを紹介しています。

これらのバリバリの抽象画から太郎さんがどんな影響を受けたのか不明ですが、シュルレアリスムグループの加盟を断った太郎さんのこと、実はあまり感心してなかったのかも?

 

荒川修作「作品」

他アーティストの作品はかなり少なかったです。それらは後期の展示に回るのでしょうか?

横尾忠則「岡本桃太郎」

全体的に太郎さんと関連性を感じない作品が多かったですが、これは例外。猿もみんな同じ顔になっているのがポイントです。

他アーティストの作品が控えめだった分印象に残ったのが諸外国の民俗を扱った企画展。アマゾン、アフリカ、ニューギニアが取り上げられていました。

大阪の国立民族学博物館は太郎さんが万博の際収集した世界中の呪術グッズをきっかけにして設立されました。

これらの展示は太郎さんの本領発揮といったところ。

また展示の最後のコーナーでは過去の図録とともに会場風景とイベントの様子をスライドショーで流していました。

 

子供向けから本格的なものまで多くのイベントを伴うのもこの美術館の特徴かもしれません。祭りを重視した太郎さんらしい美術館です。

 

ボリューム的に駅から遠い美術館まで来る価値があるか微妙なところ。太郎美術館ファンならお勧めします。★

 

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