2018年10月24日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★★ひたすら圧倒される木の神殿 建築図鑑⑰木の殿堂

今回は、兵庫県の「木の殿堂」に注目してみたいと思います。

設計者は日本でもっとも有名な建築家、安藤忠雄氏。2017年には大規模な回顧展もありました。

この作品、とにかくデカいです。安藤さんの作品はこのころから巨大なものが多いですが、殿堂は形態が単純なドーナツ型の上、安藤さんお得意(?)の建物上階の展望台もないので、余計巨大に感じます。

(新建築より)2階平面図

動線計画はこれまた安藤さんにしては例外的に極めて単純。スロープで2階の高さまで上がって入場、展示を見ながらぐるっと回りながら1階に降りていき、再び2階に上がって逆から出るというものです。

右が入口、左が出口。直進すると展望台です。
(新建築より)1階平面図

展示物は世界中の木造建築や木製の道具の展示。人類と木の関わりそのものがテーマです。他ワークショップを行うスペースや、木関係の文献やおもちゃも揃います。

ただ展示物よりも圧巻なのは巨大な集成材の柱、梁の木組みそのものです。この建物は同じく安藤さん設計のセビリア万国博覧会 日本政府館を元にしているそうですが、確かにこういうものなら仮設ではなく恒久展示したくなる気持ちも分かります。ただやはり下から見るだけじゃなくて上に登る設備も欲しいところです。

(新建築より)

ドーナツの中心は噴水だけで降りることはできません。


建物を突っ切ると展望台に出ます。

月並みな言い方ですが、やはりこの里山そのものが最大の展示品です。これがあるからこそ、山奥に殿堂を作る必要があったのでしょう。

 

安藤さんの建物は関西に多いので回るのは楽ですが、その中で本建築は例外的に超不便です。しかしそれでも安藤建築巡礼コースからは外せません。今も見れる安藤さんの非コンクリート建築としても貴重です。ナンコレ度★

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