• 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★デジタルとアナログの境界で遊ぶ「WOW Visual Design Studio ―WOWが動かす世界―」

スパイラル(青山)のWOW Visual Design Studio ―WOWが動かす世界―【2018.4.6(金)-15(日)】を見てきました。

WOWは映像制作集団ですが、近年では空間インスタレーションなども制作しており、その活動領域は拡大しています。2017年はライゾマティクスの展覧会もありましたし、このような企業の活動は注目を集めているようです。

 

展示の始めでは過去20年の作品を一挙に上映。壁面自体も色味が変化します。流石映像制作会社だけあり、展覧会自体も映像としてとらえています。

20年分のアーカイブだけあってここだけでも相当な分量。アーティスティックなものからコミカルなものまで幅広い仕事が見れます。

 

wow「wind from」

ホール部分の大型インスタレーション。仕組みはリールに沿ってらせん状に組まれた布が扇風機の風力で上下するだけという単純なもの。

しかし不思議な光沢をもった生地が上下する様子はクラゲのような生物めいて見え、幻想的です。夜はライトの色が変わる演出もあり、見飽きない作品です。

wow「aikuchi」

反対側の空間では現代日本刀など、映像以外の最新の仕事を展示。

さらに3階の有料ゾーンでは2つの体験型作品を展示。

wow「BAKERU」

一つは仮面をつけると壁面の自身の人影が鬼に代わり、様々な奇跡を起こせるというもの

写真はお辞儀をすることで頭の触覚(?)で魚を取っているところ。このようなユルい展開が魅力です。

wow「RENDER」

もうひとつは20枚のディスプレイに様々な映像が映るという新作インスタレーション。

 

有料体験はともかく、ホールのインスタレーションだけでも見に行く価値はあると思います。★

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