長野県小海町の小海町高原美術館に行ってきました。
設計は安藤忠雄さん。関西を拠点とする建築家なので、Wikipediaを見る限り、これが長野県における唯一の安藤さん設計の建物のようです。
この美術館のふもとを走る小海線というのは日本で最も高地を走る電車ということで、この美術館もかなり不便なところにあります。野外展望台もあり、周囲の風景そのものが展示品ととらえているのかもしれません。
また温泉施設が隣接し、地域の憩いの場にもなっているようです。
僕が考えるに安藤忠雄さんの建築の特徴は1にコンクリート打ちっぱなし2に迷路かなと思っているのですが、本建築は迷路を作る予算がなかったのか、非常にあっさりとした印象です。
定番のややこしい入口までのアプローチもほとんどなしです。
動線は1階から入ってスロープを下り、地階が展示室になっています。
建物を地下に埋め込むのも安藤さんの特徴ですが、実際にはエントランス側に比べて低地になっている建物裏面は地上に露出しており、中途半端。
この地階に降りるスロープ部分が本建築の最大の見どころ。
コンクリート壁を何枚も設けて自然と人工のコラボレーションを展開しています。
最奥に見えるのが別棟の展望台です。
この時はハービー・山口さんの展覧会をやっており、飾られている写真はハービーさんが撮影した地点に飾られています。
地下展示室。田舎にしては展示空間は十二分です。
外から展望台方向に回り込んだところ。
展望台から美術館を見ています。
左側がエントランス、右側はレストラン、手前の円弧上の部分が展示室です。
田舎ならではの大らかさというべきか、外部空間は解放されています。
夜景の美術館も結構かっこいいです。
ハービーさんの写真で見る美術館。
白黒の写真と相性がいいかも?
美術館を外から見れるのは結構面白いのですが、安藤さんの建築にしてはコンセプトが中途半端に感じました。