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どこかで見たデザインだが・・・★建築図鑑287那須塩原市図書館 みるる

栃木県那須塩原市の那須塩原市図書館 みるるに行ってきました。

設計は伊藤麻理という人で、HPを見ると、石川県小松市の駅前公共施設を作っているようです。

知らずに行ってコマツの巨大ダンプとともに丘と一体化した建物は印象的だったので覚えています。

外観的な特徴はランダムに折れた屋根と2階までつながっている大きな窓、そして建物の外まで置かれている本棚(もちろん実際には本棚型のオブジェですが・・・)です。

駅前広場も一体開発したそうで、駅方向から見た開放的な印象はなかなかなもの。

 

内部も開放的な作りで、天井まで本棚を設置して本の森を演出するとともに、裏板のない本棚の上部に本を置かず、棚の間隔も十二分に取って開放感を演出しています。

 

特に一階は本の数を減らして提案型にした印象です。

 

本棚のを壁としても利用しています。本棚兼壁にすることでデザインの統一性があります。固定の壁があまりないので改装も容易そう。

 

2階も開放的な作りです。特徴的な屋根が屋内にも及んでいます。

本棚としては機能していませんが、2階までぶち抜きの本棚も。

 

特徴的な建物を捉えた写真も展示されていました。

 

なかなか面白い空間ですが、本棚を仕切りに使うアイデアは藤本壮介氏が大規模にやっているし、折れ板の屋根も同時期の隈研吾氏の高輪ゲートウェイ駅を彷彿させます。

オリジナリティには欠けますが、気持ちのいい空間ではありました。★

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