2018年10月17日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

建築図鑑60★★★都市の中の防災都市「都営白髭東アパート」

都営白髭東アパートに行ってきました。

場所は隅田川沿い。遠くから見ると巨大な屏風のように板状の団地が続いているのが分かります。東武線からも見えます。

現地の案内図です。団地と隅田川の間に巨大な公園があり、他に中学校、球場、病院や神社、お寺もあります。

隅田川は関東大震災の時避難してきた人が1万人も溺れて亡くなったという過去があり、その教訓を踏まえて巨大な団地兼防火壁の建設となりました。公園はいざというとき避難地になります。

それを象徴するのがこちらの巨大な門。団地の5階部分より下が閉まるようになっています。

反対から見るとこんな感じです。

 

この門は微妙にデザインを変えながら、「鐘淵門」「梅岩門」「水神門」「白髭橋門」と続きます。

門の上にはスピーカーや監視カメラ、放水銃など防犯グッズも。

団地同士の連結部も防火仕様になっています。この連結部は非常時以外は行き来できないようでした。

ちなみにこの鳥居の奥には「隅田川神社」があります。

緑のラインに一か所だけ赤いところが門などのある5階です。このデザインは全棟共通です。

 

団地北側より。

防火を抜きにしても巨大さが分かります。

団地の内側。門など防火施設を含んでいるため、複雑なデザインになっています。

5階の門のある階。空中公園のようになっていました。

高度経済成長期によく見る、余裕のある設計です。

荒川と隅田川に囲まれているせいで視界は開けており、どちらを見ても非常に眺めはいいです。

放水銃も5階にあります。

集会所や遊び場が5階に持ち上げられているのが面白いです。

 

屋上のタンク?もカラフルでおしゃれです。

巨大な建物で単調になりがちですが、そこはこの時代にふさわしく、美しく処理されています。

集合ポストも色鮮やかです。

 

団地内には3つもの保育園がありました。この団地だけで如何に巨大なコミュニティを形成しているかが分かります。

道路側の一階には店舗スペースが多くありましたが、整骨院など極一部を除いてほぼ壊滅状態。一か所だけ新しめのスーパーが入居していましたが・・・

建物の内側は植栽が多くかなり緑豊かです。

家庭菜園みたいになってるところも多かったです。

船の艦橋のようなかっこいいデザイン。眺めがよさそうですが、入れません。

地下駐車場。こちらも巨大です。

団地の中に防災センターのような建物も含まれていました。

突如現れる榎本武揚像。地元の人だったらしく、特に団地とは関係ないみたいです。

巨大すぎて、団地の中から団地が眺められます。

足元にはこれまた巨大な公園が広がっています。

公園の他、学校や球場もあります。

とにかく長いので、全部回るとかなり疲れます。

ずっと探索していると、巨大な街を探検している感覚になり、特異な体験ができます。ここにしかない非常に特殊な施設なので、一見の価値ありです。★★★

 

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