2018年10月16日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★★機能とデザインの両立へ「BRIDGE−大野美代子の人と人、街と町を繋ぐデザイン−」

Gallery A4(江東区)の「BRIDGE−大野美代子の人と人、街と町を繋ぐデザイン−」【2018.3.9 fri – 2018.4.25 wed】を見てきました。

竹中工務店が運営するギャラリーです。神戸の竹中道具館とは逆に、こちらは未来的な建物です。

大野美代子さんは当初は当初は普通のプロダクトデザイナーとしてキャリアをスタートしましたが・・・

横浜ベイブリッジ

のちに橋のデザイナーとして有名になります。そのもっとも有名な作品が横浜ベイブリッジです。

神奈川、東京を中心に全国に作品があります。

蓮根歩道橋

こちらがデビュー作。橋の途中にベンチがあるのと、階段部分以外も全体に手すりがあるのは当時画期的でした。デザインも通勤、通学の目を楽しませる工夫が凝らされています。

 

鮎の瀬大橋

展示は模型と写真でスッキリした構成です。こちらは自然のランドスケープを意識した模型です。

 

ベイウォーク汐入

特にバリエーション豊かなのが歩道橋。これは横須賀駅前の歩道橋。X型をしているのは動線を短くするため。ごちゃごちゃした駅前の街区をスッキリさせ、回遊性を高めています。白黒の市松模様は夜も街灯によって高い視認性を持ちます。

 

辰巳の森歩道橋

動線であると同時に公園の内外から見た楽しさを追求した橋です。散歩道なので勾配を8%に抑え、さらに弯曲させることで橋の長さを抑えて見た目にも変化をつけています。近くを走る高速道路のカーブも意識してるそうです。

 

陣の下高架橋

場所は横浜市内の渓谷ですが、上は高架道路になっており、下に森があるという特殊な立地条件です。道路建設の際伐採され生き残った樹が道路の上下線の間から伸びています。デザインの肝は橋の裏側で、橋桁から橋本体にかけての曲線で森との一体感を演出しています。

 

千葉都市モノレール橋

歩道橋に比べると車両用の橋はバリエーションがあまりないけど、例外がこちら。モノレールが大通りを渡るための橋桁のデザインです。

場所が千葉市の中心部であることからゲートのような演出がされています。夜間もライトアップによりかなり雰囲気があり、千葉市のランドマークの一つです。

軽やかさを出すためケーブルでアーチを吊って細くするなどの工夫が凝らされています。

千葉モノレールは珍しいレールの下に車両がぶら下がる懸垂式なので、さらに軽やかさが強調されます。

 

首都圏に多くの作品を残しているだけあって、本展覧会は街を歩く楽しさを教えてくれる好企画だと言えます。★★

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