2018年10月24日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★★★教育とエンタメの両立 建築図鑑51「福井県立恐竜博物館」

今回は福井県立恐竜博物館に注目してみたいと思います。

設計は黒川紀章

エントランス部分の形状が国立新美術館に非常に似ていますね。

 

カナダのロイヤル・ティレル古生物博物館、中国の自貢恐竜博物館とともに世界三大博物館に数えられます。

新建築2001年1月号より

建物全体を見渡せるところが見当たらなかったのですが、外観と楕円錐と回転楕円形からなります。このような抽象的な形状は愛媛県立総合科学館に通じます。

新建築2001年1月号より

動線は円錐形に収まったエスカレーターで地下三階まで降りて卵型の恐竜ホールに行き、上に上がりながら展示を見るというものです。

円錐形の天井のパターンです。円錐は黒川さんがよく使うモチーフで、国立新美術館のエントランスにも使われています。

円錐形の外周にはレストラン、ショップ、図書館の他、研究者が化石をクリーニングするところを見れるスペースもあります。

この空間のエスカレーターと階段は首長竜の背骨のように見えるともいわれています。

恐竜ホールの内観。黒川氏は恐竜の展示に必要なスペースを作っただけと言っていますが、他にない空間は流石世界三大恐竜博物館というだけあります。

 

空間が広いだけあって、かなり自由度の高い、回遊性の動線になっています。

子どもが走り回りたくなるような空間です。壁には恐竜の世界観に基づいた背景が描かれています。

骨だけでなく、恐竜を再現したジオラマやロボットもあります。

国立民族学博物館愛媛県立総合科学館など、黒川氏には博物館の傑作が数多くありますが、これもその一つ。ワクワクする空間演出に加え、教育施設としても理にかなっており、博物館建築の手本となる作品です。★★★

 

コメント一覧

★★★カプセルに未来を載せて「カプセルタワーのメタボリズム2018」 – 博司のナンコレ美術体験2018年9月3日 11:25 PM / 返信

[…] 中銀カプセルタワービルは建築家・黒川紀章の代表作です。 […]

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