2018年10月16日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★巨匠の意外な仕事「イサム・ノグチ 彫刻から身体・庭へ」

東京オペラシティ アートギャラリー(新宿)の「イサム・ノグチ 彫刻から身体・庭へ」【 2018.07.14[土]- 09.24[月]】を見てきました。

イサム・ノグチ「モエレ沼公園」

日系アメリカ人のイサム・ノグチ(1904-1988)は没後完成した札幌のモエレ沼公園や・・・

 

イサム・ノグチ「平和大橋」

 

広島の橋のデザインで有名です。

イサム・ノグチ「真夜中の太陽」

その一方で石の彫刻作品は難解だし・・・

イサム・ノグチ「イサム・ノグチ庭園美術館」

香川県にある美術館が予約制だったり敷居の高い感じがして苦手でした。

 

イサム・ノグチ「化身」

マーサ・グラハム「ヘロディアド」

しかし今回の展覧会ではノグチが初期から中期においてはかなり表現主義的なヘンテコな作品をたくさん作っていることが分かりました。展覧会の前半では舞台芸術のための彫刻や・・・

イサム・ノグチ「ラジオナース」

大量生産品では初仕事になった卓上ラジオのデザイン(剣道の面みたいです)・・・

イサム・ノグチ「伊藤道郎」

振付師の名前をそのままつけた能面など多彩な作品が紹介されていました。

イサム・ノグチ(左から)「私の無」「白夫人」「フェンス」

特に数が多かったのが1950年の来日以降大量に作られた陶器作品です。「私の無」は当時のブラウン管テレビみたいですが、脚が三本で一本曲がってるなど左右非対称に作られています。

イサム・ノグチ「柱壺」

背丈以上もある花を生ける壺です。

イサム・ノグチ「二枚の板の愛」

この辺りのセンスは八木一夫を思い出します。

1950年の三越百貨店の展覧会の様子も写真でありましたが、かなりヘンな作品が多いです。
イサム・ノグチ「チェイスマンハッタン銀行プラザの庭園」

またそれほど著名ではないですが、各地の庭園の作品も展示されていました。

イサム・ノグチ「国連のためのプレイグラウンド」

特にニューヨークには実現しなかったものも含め、多数の作品があるようです。

イサム・ノグチ「フィリップAハートプラザの噴水」

このデトロイトの巨大噴水などはスケールとデザインから後の札幌のモエレ沼公園

を髣髴させます。
イサム・ノグチ「カルフォルニア・シナリオ」

これらの多くの作品は動画で紹介されているのも嬉しい点です。

 

イサム・ノグチ「アーケイック」

ちなみに今回撮影可能なのはこちらの彫刻と・・・・

イサム・ノグチ「2mのあかり」

巨大提灯のみです。

提灯は灯りというより巨大インスタレーションですね。

 

また会場の最後には巨大年表を展開し、展覧会で紹介しきれなかった作品や経歴が写真付きで紹介されていました。

ここでは日系アメリカ人としての苦しみや、重森三玲、剣持勇、バックミンスター・フラー、北大路魯山人などのと交流が読み取れました。

 

イサム・ノグチ「タイム・アンド・スペース」

また香川県の高松空港にある「タイム・アンド・スペース」など、死後実現した作品がモエレ沼公園以外にも沢山あることも分かりました。

 

紹介しきれてない部分もありますが、ノグチの多様な仕事を知ることができる展覧会だと思います。★

コメントを残す