2018年12月16日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

夢と希望の現代宗教「ルー・ヤン展 電磁脳神教 」

スパイラル(青山)のルー・ヤン展 電磁脳神教 - Electromagnetic Brainology【2018 年1 月5 日(金)~22日(月)】を見てきました。

 

ルー・ヤン(陸揚)さんは中国のアーティストで、これまでにも日本では横浜や京都で紹介されていきました。今回は日本での初個展となります。

 

これまでの作品は「カエルの死骸に電極を繋いで音楽に合わせて躍らせる」など、露悪的な作品が多かったです。

また日本のサブカルに深い造詣を持ってきて、過去にも日本アニメをオマージュした作品を発表していました。

 

いつものスパイラルのハイソな雰囲気とは全く違う、露悪的なポップが路面にも露出してます。

オシャレなカフェも巨大な広告やポップアップスタンドが侵入し、異様な雰囲気です。

 

会場に入ってまず見れるのは、作者自らがド派手な霊柩車に乗って曼荼羅世界を爆走するナゾ作品。

そのあと、今回のテーマである「電磁脳神教」の動画が3本あります。上の画像は頭に電極を刺されることを説明されるモデルのメイキング映像です。ちなみに動画は7本あるので、全部見ようと思うと2時間コースです。

奥のホールでは横浜でも使われた巨大な作者の顔がメデューサのごとく髪を振り乱しながら天井からぶら下がっており、その下で5枚の映像がエンドレスに流れます。

「電磁脳神教」とは作者が考えた現代の新しい宗教です。

神が美少女だったり、4人の守護神が現代病の解決を謳うのもそのせいだと思われます。全員が頭に電極を刺しているのは電気信号による人格改造への肯定でしょうか?このような科学技術に対するワリキリ感は流石中国です。

 

ホールと反対側の空間はよりショッキングな映像が並びます。特に最奥の「陸揚げ妄想罪興罰」という作品では神によって3Dプリンターから出力された人々がオタク向けのフィギュアのように店頭に並び、あらゆる災難に遭うという、悪夢的作品です。

 

中国や日本の文化をベースにしてはいますが、現代社会をナチュラルに受け入れた若者の露悪的作品群という趣で、よくスパイラルで展示する気になったなと思います。いつものハイソな展示になじめない人にもお勧めです。ホールのド派手な作品が注目されますが、それ以外の作品もじっくり見る価値があります。ナンコレ度★★

コメント一覧

★★越境するクリエイター「KUMA EXHIBITION 2018」 – 博司のナンコレ美術体験2018年3月27日 12:31 AM / 返信

[…] ただこの空間では過去に数々の刺激的な展示、イベントがあった場所なので、もはやちょっとやそっとでは驚きません。 […]

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