ギャラリー・アートアンリミテッド(南青山)の「暗虹街道 齋藤芽生」【2018年1月19日(金)-2月24日(土】を見てきました。
齋藤芽生さんは2016年に国内最大の私立美術館である大原美術館で個展をやるなど、現在活躍中のアーティストです。
一貫してダークかつ土着的な作風ですが、今回は日本のロードサイドの建物にヒントを得た新作展です。
ロードサイドといえば、都築 響一さんのROADSIDE JAPAN―珍日本紀行が有名です。同書は全国津々浦々のロードサイドのアヤシゲなスポットをこれでもかと大量に紹介し、日のあたらない日本の隠された真実を暴き出しました。
あとはラブホテルに関してはいろんな本も出てますね。廃墟スポットとしても人気です。
対して斎藤さんの作品はそのいかがわしさを戯画化した立体、絵画作品です。中でも露骨なのが上記の作品です。でも確かにロードサイドの建物って経済合理性に反した形状してますね。
ただの喫茶店でもこのいかがわしさ。落ち着けそうにない・・・というより絶対まっとうな喫茶店じゃないですね。
SF的な怪しさを放つ作品も。どの作品も建物内部も作り込まれており、点灯するライトによって内部が明らかになります。
ここからは平面作品です。遠目には普通の鳥ですが、よく見ると頭がすべて人間の手になっています。妙になじんでいるとともに、手の形で多様な表情(?)を表現しています。
怪しげな館に巨大な甲虫。B級パニック映画を髣髴させるシュチュエーションです。
焚書といいながら、空中を自在に飛び回り燃やされることを拒否する本たち。どの作品も異様なまでの鮮やかな色使いが作り物めいたチープ感を演出します。
ロードサイドのアヤシイ魅力が詰まった展覧会でした。斎藤さんは沢山作品集も出てるし、今後の新作も期待できそうです。ナンコレ度★
齋藤 芽生「暗虹街道」
[会期] 2018年1月19日(金)〜2月24日(土)
[会場] ギャラリー・アートアンリミテッド(東京・乃木坂)
営業:13:00-19:00
休業日:日・祝・火曜
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