東京藝術大学博物館(上野)の「芸術の保存・修復 ― 未来への遺産」【2018年10月2日(火) – 10月18日(木)】を見てきました。
展覧会の趣旨は芸術作品の保存について。しかし出店リストを見るとその多くが映像作品。
音楽だけの作品もあります。
去年の展覧会でも出品されていた宮島達男さんの学生時代の課題作品「自画像」(水面が写っているだけのビデオテープ)も出品されていました。
また千住明さんの音楽だけの作品「電子音のためのEDEN」のような作品もありました。
小瀬村さんは2018年原美術館で個展がありました。そこでも出品されていた学生時代の作品です。
レモン、ミカン、コーヒーカップが徐々に朽ち果てていく作品です。ホキ美術館に展示されてそうな圧倒的なクオリティですが、まさか学生作品だったとは!一見西洋の伝統的静物画と見せかけて、そのまま絵が動くという体験が楽しいです。
他にも後に出世した作家さんの作品がたくさん見れます。
特に「3331 ART FAIR」で強烈なインパクトを残した山内さんの作品が見れたのは大きな収穫でした。巨大オブジェと脱力動画の組み合わせはこの頃から変わらず。オブジェは今回出品されていませんでしたが・・・
中には最先端の芸術にふさわしい作品も。本作はバクテリアが生物学論文の文と図の形に成長するというトンデモ作品。
このような作品の場合、添付された指示書にバクテリアの培養法が書いてあるのか?そもそもどんな環境でも何度も展示できるのか?疑問は尽きません。
実はかなり豪華な顔ぶれの、しかもレアな作品が無料で見れるという展覧会。相変わらず藝大美術館は目が離せません。★★
Hideo Iwasaki2018年10月15日 3:11 PM /
作者です。ご観覧+コメント大変ありがとうございます。ただ,どこをトンデモと言っておられるのか,もう少しお聞かせいただけませんでしょうか。そもそも「バクテリアが生物学論文の文と図の形に成長する」というようなことは一切書いておりません。図版もおそらくここからとってきていただいたとおもいますが,そこにも書いてありますので,ご確認いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。 http://www.ntticc.or.jp/ja/archive/works/culturing-paper-cut/