• 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★★★これぞニッポンのアートフェア!!「3331 ART FAIR」

3331Arts Chiyoda(千代田区)の「3331 ART FAIR」【2018.3/7-3/11】を見てきました。

同じ時期に東京国際フォーラムのアートフェア東京2018、汐留のパークホテル東京2018をやっているので、場所の離れた3331まで手が回らなかった人も多いのではないでしょうか?しかし3331を見ずしてアートフェアを語るなかれ!上品な丸の内や汐留ではできない無法図な作品の数々が見れます。

Side core「stang”zine swap meet camp”」

1階のメイン会場で目につくのはなんといっても中央の屋台?のような作品。各地のアーティストの個人出版の画集を収集、出版、販売しています。屋台は宮城県石巻の廃材を用いているとのこと。

太田遼「スウィート・スウィートホーム」

ぬるぬる動く玄関。実物が販売されていないのが残念?

高橋喜代史「ドーン」

体育館エリアは北海道からの刺客、CAI現代芸術研究所が圧倒的存在感を見せます。わざわざ地方から出てくるだけあって、力の入れようが違います。

タムラサトル「スピンクロコダイル」
タムラサトル「2キロディア(シカ;deer)」

教室コーナーも濃い作品が目白押しです。回るワニ、2kgの鹿、粉砕されるプラモデルなど、全く脈絡のなさが素敵です。

しかしこのフェアのクライマックスは屋上でしょう。

伊藤純代「between the world and the other world」

空にはカラスの大群、

井田大介「untitled」
井田大介「untitled」

ゴールポストに囚われたマック将軍と、生首のマック将軍。

山内祥太「according to the envionment flying bread」

巨大な食パンのタペストリーに・・・


山内祥太「もっと遠くへ行きたい」

恐ろしくクオリティの低い動画。

山内祥太「無題(steve olesがこちらを見ている!)」

このカオス感、何でもあり感、すべてを吸い込むブラックホール空間こそニッポン、東京だと思います。アート界でも日本はガラパゴス化が進んでいるみたいで、このまま彼らには突き進んでほしいです。★★★

コメント一覧

★既視感のある光景 アートフェア東京2018 – 博司のナンコレ美術体験2018年3月16日 6:07 AM / 返信

[…] 多様な表現があって海外のファン向けのアピールは十分かと。ただ普段画廊を回っている身としてはやや不満も残ります。面白さで言えば同時期の「3331 ART FAIR」の方が上です。★ […]

★★伝え方の多様性「ここから2」 – 博司のナンコレ美術体験2018年3月20日 7:47 AM / 返信

[…] 3331にも出品している多夢多夢舎はかなり大規模なグッズ販売を展開。国立新美術館のこの手の無料展示は充実してることが多いですが、今回も色々勉強になりました。★★ […]

★★これが現代の若書き「芸術の保存・修復 ― 未来への遺産」 – 博司のナンコレ美術体験2018年10月11日 10:35 PM / 返信

[…] 特に「3331 ART FAIR」で強烈なインパクトを残した山内さんの作品が見れたのは大きな収穫でした。巨大オブジェと脱力動画の組み合わせはこの頃から変わらず。オブジェは今回出品されていませんでしたが・・・ […]

★「Wandering Wonder-ここが学ぶ場-」 – 博司のナンコレ美術体験2019年8月16日 6:48 PM / 返信

[…] ③アーツ千代田3331 […]

★★ワニがまわる タムラサトル – 博司のナンコレ美術体験2022年8月8日 10:48 AM / 返信

[…] タムラ氏の作品を初めて見たのは2018の3331アートフェアだったと思います。 […]

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