2018年5月27日
  • 日々観た展覧会や関連書籍の批評をしていきます。

★★★詩に興味がなくても見てほしい「谷川俊太郎展」

東京オペラシティ アートギャラリー(初台)の谷川俊太郎展【2018年1月13日[土]─ 3月25日[日]】を見てきました。

谷川俊太郎さんはおそらく日本で唯一、詩作で生活できている詩人です。とはいっても歌の作詞や絵本の原作などその活動は多岐にわたります。詩作という活動をどう現代美術の空間で表現するかのセンスが問われる展覧会です。

第一室の展示は小山田圭吾(コーネリアス)の音楽とインターフェイスデザイナー中村勇吾(tha ltd.)の映像によるコラボ作品です。言葉遊び「かっぱ」などを谷川さんが読み上げ、それに音と映像がリンクします。

言葉に合わせて次々に映像が切り替わるさまは谷川さんの脳内の詩作の過程を見ているようで、現代アートならではの表現です。

次の部屋では谷川さんの「自己紹介」の詩に合わせて過去の作品や谷川さんの私物が展示されています。

谷川さんコレクションのラジオからは「鉄腕アトム」など作詞を担当した歌が流れます。

他人との多様な関係性を示す絵本です。

絵本「こっぷ」の実物展示。

翻訳を担当した本の数々。ブルーノ・ムナーリなど世界的アーティストの作品もあります。

辞書、取扱説明書など他人の書いた文章から谷川さんが抜粋。脇には「自分は飽きる。他人の方が面白い」という本人のコメントが。

20、70、80代をテーマにした作品。80代は既に死んでいて「これから何が起こるのか もう何も起こらないのか もうちょっと死んでみないと分からない」「死んでからも魂は忙しい」とあります。

他手紙、Tシャツなどの展示。奥は僕が大好きな元永定正さんの絵本「もこもこもこ」です。

 

詩作を、しかも期待度の大きな谷川俊太郎さんの展示を現代美術館でやるという難しいミッションを見事にクリアしてると思います。多角的な展示のせいでジャンル横断的な楽しみも大いにあります。ナンコレ度★★★


谷川俊太郎展
期間:2018年1月13日[土]─ 3月25日[日]
会場:東京オペラシティ アートギャラリー[3Fギャラリー1, 2]
開館時間:11:00 ─ 19:00 (金・土は11:00 ─ 20:00/いずれも最終入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(2月12日[月]は開館/2月13日[火]は振替休館)、2月11日[日](全館休館日)
入場料:一般 1,200円(1,000円)、大学・高校生 800円(600円)、中学生以下無料

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